父の闘病日記~新たな試練と揺るがぬ責任感

 皆様、本日も父の闘病記録をお届けさせていただきます。昨日は新たな抗がん剤治療(カルセド療法)を開始したところまでお話しいたしました。

抗がん剤による副作用は、想像以上に父の身体を苦しめていました。特に辛かったのは、せっかく生え始めていた髪の毛が再び抜け落ちていく様子を目の当たりにすることでした。父は普段、自分の容姿についてあまり口にすることはありませんでしたが、鏡を見るたびに深いため息をつき、その表情には明らかな絶望の色が浮かんでいました。副作用による苦痛は、それだけではありませんでした。便秘、食欲不振、そして全身を襲う激しい倦怠感。特に便秘は深刻で、普段からお通じの良かった父にとって、1週間もお通じがないという状況は、想像を絶する苦痛だったようです。腹痛に耐えかねて、普段は見せない苛立ちを露わにすることもありました。それでも父は、食欲が全くないにもかかわらず、回復のために必要な栄養を摂取しようと、必死に食事を口に運んでいました。その姿は、まるで戦いに挑む戦士のようでした。

しかし、最も父を苦しめていたのは、おそらく全身の倦怠感だったのではないかと思います。というのも、普段の父は休日であっても常に何かしらの家事や庭仕事に精を出す人でした。それが治療後は、雪寄せ以外の時間はほとんどベッドで横になっているという状態でした。真冬の東北で欠かせない雪寄せの作業も、一度やっては横になり、また起き上がって作業をするという具合でした。それでも平日になると、驚くことに普段通り会社に通い続けていました。その強靭な精神力には、今でも頭が下がる思いです。

しかし、この頃から私たち家族を不安にさせる出来事が増えていきました。父が頻繁に転倒するようになったのです。家の中でも突然よろめいて転んでしまうことが増え、心配して声をかけても「大丈夫」と取り繕うばかり。ただ、ある時「平衡感覚がないんだよね」とポロッと漏らした一言が、私の心に重くのしかかりました。

その漠然とした不安は、2024年1月23日、現実となって私たちの前に立ちはだかりました。検査の結果、再び脳への転移が見つかったのです。担当医からは即座に治療を開始する必要があると告げられ、再び脳研センターへの入院が決定しました。この知らせを聞いた時の父の表情が、今でも忘れられません。

その時の父の心配は、驚くべきことに自身の病状ではなく、仕事のことでした。重要なプロジェクトの只中にあり、責任感の強い父にとって、またしても仕事を中断しなければならないという現実は、癌の再発以上に辛いものだったのかもしれません。私たち家族からすれば、命あっての仕事なのだから、まずは治療に専念してほしいと思わずにはいられませんでした。しかし、父にとって仕事とは、単なる生計を立てるための手段以上の意味を持っていたのでしょう。プロジェクトの成功への強い思いは、病魔との闘いの中でも決して揺らぐことはありませんでした。

そして現在、父は再びガンマナイフ治療に向けて準備を進めています。この先どのような試練が待ち受けているのかわかりませんが、父の強い意志と責任感は、きっと新たな闘いの力となることでしょう。

本日はここまでとさせていただきますが、これからも父の闘病の記録を、できる限り詳細に綴っていければと思います。同じような状況で闘病されている方々やご家族の方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回も、父の治療経過について誠実にお伝えしていきたいと思います。

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